高田ゼミ句会2017

  • 2017/5/18

高田ゼミ(2年生「基礎演習」)毎年恒例の句会。今年も催しました。

前の週に「初夏」(もしくは「晩春」)というお題で一句作ってくることが宿題でした。本日の句会の場で、用紙に各自無記名で句を記入。それを高田准教授が集めて、黒板に番号を振りながら書き写しました。書き写している段階から、教室内のあちこちからひそひそと、何番はどうのこうの……というつぶやきがささやかれています。以下に、ご紹介しましょう。

①暑いよねもうそろ夏がやってくる

②そろそろだお肌が真っ黒外人だ

③憂鬱な五月乗り越えポジティブに

④ひらひらと夏近いかなモンシロチョウ

⑤レギュラーを争う初夏の汗と土

⑥桜散り緑がふえた初夏の色

⑦ここちよい青空広がる五月晴れ

⑧太陽の触れるる先の牡丹かな

⑨夏の海入日と比べて黄金線

⑩初夏の朝布団が暑い汗をかく

⑪ぽつぽつと初夏を告げる梅雨季節

⑫雨が降ってる傘を忘れてきた気分が悪い

⑬麻シャツを風抜いてゆく初夏(はつなつ)よ

⑭夏が来るたくさん海にいきたいな~~~

いかがでしょう? 事前に学生たちに伝えていたことは、五・七・五という俳句の基本形式と、季語を使うということだけ。詳しく俳句の決まりについて解説していたわけではたいため、一句の中に季語が複数ある、五月を陰暦の皐月とするか陽暦のまさに今の五月とするかなどの問題は散見しましたが、バリエーション豊かに、素朴なものから、「かな」などの切れ字を用いた、いかにも俳句らしいものまで、集まりました。

板書されたこれらを見ながら、みんなでコメント合戦・・・とまで白熱はしませんでしたが、例えば⑤について、野球部の学生からの共感がでたり、別の学生からは「野球っぽい」との推理(解釈)が出たり。教員の個人的な感想としては、④の「ひらひらと」と「モンシロチョウ」という蝶に関する言葉の間に「夏近いかな」が挟まり、しかも「かな」で一旦切った後に「モンシロチョウ」ときているのが工夫が見られると思いました。季語が複数、しかもそれらが微妙に季節がずれているかも…という気がしないでもないまでも。

そして、各自、良いと思ったり気になったりした句の番号を選んで(いくつでも可)投票。全ての句に票が入り、ばらけた結果になりました。そして、それぞれの句の作者に名乗り出てもらったのですが、⑤の作者はなんと、野球部ではなくサッカー部でした。夏本番に向けて気合が入る……という高校球児的イメージは思い込みのようです。そうですよね、夏に向けて頑張るのは野球部だけではないですよね。甲子園のイメージって強烈かも。

 

続いて、二つ目のお題「恋」で、即興で各自、句を詠みました。5分ほどの制限時間でみな、それなりの句をひねり出したことに、高田准教授は感心しました。

学生たちの傑作は写真をごらんあれ。(学生が恥ずかしがるかもしれませんので、後で申告してもらって判明した作者名は伏せることにいたしましょう。)

実体験・実感でもよし、映画や漫画に仮託した恋でもよし、完全なる妄想でもよし。即興という難しさがあるので、今度は季語などは気にしなくて良いことにしたのですが、不思議なことに、冬の句が多発。ついさっき、初夏の空気に包まれたばかりなのに。「恋」というとなぜ冬になってしまうのか? 学生からは「冬は人肌が恋しいからじゃないか」「春はまだ出会いの段階、夏は友達って感じだから」とのコメントがでました。冬は恋が深まる季節なのかもしれませんね。それと同時にもう一つ不思議だったのが、「恋」のお題になった途端、締めに「。」という句点が打たれた句が複数出てきたこと。「恋となると、語りが文章っぽくなるのかも」という意見がでました。起承転結の恋物語には、散文的な句点が心理的に要求されるのかもしれません。投票結果は③に票が集まりました。一つ目のお題以上に、「恋」となると、句としての上手さだけでなく、どれが一番共感できるかなども左右したかもしれませんね。

それにしても全体的に、草食系寄りの句が多いような気がするのですが、気のせいでしょうか?……句会参加者14名の内訳は、男子学生12名、女子学生2名です。だからなんだという話ではありますが。……

句会というのは、言葉遊びという上等な知的遊戯であるとともに、季節や事物にどれだけ敏感になれるかが試される機会でもあります。日々の生活の中で、人生のあらゆる局面において、世界を鮮やかに切り取れるようになりたいものです。

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