時事雑感  こんな美術館巡りも

  • 2020/3/20

 

 博物館・美術館はまだ休館中のところが多い。開いている美術館もあるのだけれど、仕事柄もあり刻々と入る感染情報を追いかけていると、色々な意味で足が遠のく。乱読日和には違いなく、実際そうなってもいるのだけれど、やはり絵画や現代アートが見たくなるのは致し方ない。我が家の書庫から図録を持ち出すことも考えた。ある程度しっかりした図録はそれなりに重さがあり、多少は運動不足の解消にもなるかと。そんなことを考えながら、メールで配信されるニュースレターを読み返していたら、しばらく前の『美術手帳』のメールレターに「東京国立博物館が展示をYouTubeで公開。新型コロナによる臨時休館受け」という記事を見つけた。リンクを追いかけ『美術手帳』のHPからYouTubeへ。

  「【オンラインギャラリーツアー】三田研究員が語る、特集「おひなさまと日本の人形」」という19分18秒の映像に繋がった。おひなさま。この時季ならではの展示だったはずなのに、東博が臨時休館となったので1日だけの展示となった。展示された人形たちの解説、展示作品を選んだ時の話、新蔵品の話。少しトリビアルな「おひなさま」という名称にまつわる話などなど。そういえば、今年は徳川美術館の「尾張徳川家のお雛さま」にも徳川園の「冬牡丹」にも行けなかった。「冬牡丹」は新型コロナとは別の障りだったけれど、どうも今年の美術館巡りは難儀しそうだ。

  閑話休題。東博は、その後も「【オンラインギャラリーツアー】猪熊研究員が語る、特集「朝鮮王朝の宮廷文化」」という映像をYouTubeにアップしている。同じ時期に同じような経緯で1日だけの展示となった展示物たちの解説である。どちらの映像も、普段のツアーやトークと違って映像を止めたり、繰り返して見ることができるのは便利だ。解説する研究員の言葉の端々や時々見せる表情には、展示中止の残念さと撮影を楽しんでいるかのようすが伺われ、東博のバックヤードを覗いたような気分にもさせてくれた。

 めったに使わないのだけれど、もうひとつデジタルな美術館巡りの方法があることを思い出した。”Google Arts and Culture”である。世界中にある提携美術館のコレクションやミュージアムビューが見られる。近くでは愛知県立美術館と名古屋市美術館のコレクション、三重県立美術館のコレクションとミュージアムビューを見ることができた。美術館巡りという意味では、やはり物足りなさは残るものの、絵画のひとつひとつを実際にはできるはずのない近さで観察できるのはここだけかもしれない。

  休館していない美術館を調べてみた。近くでは菰野のパラミタミュージアムと名古屋市中村区にある大一美術館が見つかった。パラミタの「歌麿とその時代展」も大一の「ガラスに描かれた花と風景展」も心惹かれるのだけれど、さて、どうしたものか。(富田与)

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